ローコストな爆速 WordPress の実現

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PageSpeed Insights

Google が定めるウェブサイトのパフォーマンスには主に3つの指標があります。そのうちの1つが Largest Contentful Paint(メインコンテンツが読み込まれて表示されるまでの時間)です。この指標の時間が短ければ短いほど(数値が小さいほど)、ユーザーがサイトを訪問した際の体験が向上します。

AWS の EC2 インスタンス上に構築したウェブサイトの LCP は、突き詰めると1.0秒未満にできるそうですが、これはウェブサイトがユーザーに「即座に表示された」と感じさせるレベルとなります。ただ、1.0秒未満を実現するための条件は、コストを含めてかなりハードルが高くなります。具体的には以下の条件が必要でしょう。

・AWS の最新世代の EC2 インスタンスであること
・シンプルな静的サイト(テキストや小さな画像で構成)であること
・CDN を利用していること

さらに、WordPress などのページを動的に生成してユーザに表示する CMS の場合、1.0秒未満にすることはより難しいはずです。

よって、WordPress は使いたいけど最速にしたい。だけどAWS に高額なお布施もしたくない場合、オンプレミスのウェブサイトを構築することをお勧めします。
無論、オンプレミスにするということは、ウェブサイトだけではなく、サイトの基盤システム(ハードウェアや LAMP 環境)、ネットワークも準備することになります。ですが、ローコストで LCP を1.0秒未満にすることが可能です。

当サイトもオンプレミスのウェブシステム上の WordPress で稼働していますが、サーバサイドのキャッシュ機構は未使用で、メインページの LCP は 0.4秒~0.5秒 です。
以下は Google の PageSpeed Insights を使用した当サイトのメインページの計測値となります。体感度合いはメインページにアクセス頂ければ分かるかと思います。なお、当サイトは AWS から移行していますが、AWS 時代はいろいろ頑張っても WordPress で LCP 1.5 秒 を切ることができませんでした。

また、オンプレミスでシステムを構築と言っても、大げさなものではありません。骨董品のワークステーションと OS(10年前のスペック)、家庭用の光回線を使用しています。以下、主要な諸元となります。

■ハードウェア

ホストマシン:Dell PowerEdge T320(CPU:Intel Xeon E5-2400, HDD RAID-5)

■ソフトウェア

ホストOS:Windows Server 2012 R2
ハイパーバイザー:VMware Workstation Pro 17.6.4
ゲストOS:RockyLinux 9(2core, 4GB MEM / Apache, PHP-FPM, MySQL)
※WordPress 再構築時のメモはこちら

RockyLinux に LAMP 環境を構築し、WordPress を稼働させています。RockyLinux では WordPress 以外の仕事はさせていません。月あたりの電気代は 2,000円 以下です。正直、ウェブサイトを運用するための基盤システムとしては心元ありませんが、ゲスト OS と・LAMP 環境・WordPress にだけ、セキュリティを注意すればいいので運用も楽ちんです。

大規模サイトの場合はスケールメリットが出るため、CDN や、高性能ストレージ、高機能データベースを使用できるクラウドのほうがパフォーマンスを出しやすいと思います。ですが、小規模サイトであれば、オンプレミスにするだけで、ローコストかつハイパフォーマンスが出せます。検討の価値ありです。

makorin
  • makorin
  • AI を使用して情報を得ることが普通の時代になりました。その AI もウェブ上に公開されている情報を元にして動作しています。その情報の一つになればいいなという、極々ささやかな思いで気ままに更新しています。

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